本1 性の短さについて

 

これは本 Advent Calendar 2016 - Adventar1日目の記事です

優秀なICPCのチームメイトのうちの1人の本 Advent Calendar 2016 - Adventarにインスパイアされてはじめました。

複雑な論証や小難しいことを好むギリシャソフィストとは違って簡潔で力強い文章を書くセネカ『生の短さについて』を読みました。 セネカについて少し説明しておくとかの有名なネロの家庭教師です。 そして、この『生の短さについて』は義父とされているパウリーヌスに宛てて書いたものと言われています。

世間でよく言われる人生の短いという主張を反駁する文です。 後半部分ではこの世で生きていると言えるのは哲学をするものだけであるという暴論を展開します。 その部分はまったく面白みがないのですが、人生は短いと嘆く人々に対する煽り方が半端なく胸にくる本でした。

われわれの享ける生が短いのではなく、われわれ自身が生を短くするのだ

見に覚えがありすぎて、家に監視カメラでもついているのかと疑いました。 朝目が覚めてベットから出ない時間だったり、二度寝した時間。 ブラウザゲームで潰した時間。Twitter...いやTwitterは情報収集、情報収集。

彼は無残にも死ぬ間際の老人に、あなたのその生涯のどれだけが他人に奪われたのか。病に奪われたのか。無駄に過ごした時間はどれだけある。 しっかりとした計画を持ち行動するようになったのはいつか。意図したとおりに進んだ日どれだけか。と聞くそうです。

今、僕がこんなこと問い詰められても発狂しそうだ。100歳を迎える老人からしてみれば、高層ビルの屋上から飛び降りるレベルの事案だろう。

たぶん君たちが千年生きたとしても、人生は短いといって酒と性のためだけに時間を浪費するだろう。憎悪や戦争のためかもしれないが。

酒と性のために時間を浪費できるなら、充分幸せだと思うのですがそれは。

いままでタダ同然で生を捨ててきたにも関わらず、死に直面するとなると大金を費やしてでも延命を望むやつらばかりだ。

全財産使っても延命を望むと思います。

他人にひけらかすために無駄な知識を詰め込むのも時間の無駄だ。

まじでごめんなさい。

自分のために生きた者は、どれだけ生が短かろうと十分で、最後の日を迎えるとしっかりとした足取りで、ためらうことなく死出の旅路につくのである。

龍狼伝という漫画のワンシーンを思い出しました。 赤壁の戦いの前(だったかな)で曹操が兵たちを鼓舞するときのセリフで、 死が怖いか?余も死が怖い。だが、余の志に共感し、受け継ぐものがいるならいつ死んでも構わない 的な事を言っていて感動しました。

人は未来にも過去にも生きてはいないっていうのは切腹したくなるぐらい、頭を抱えます。高校の生徒会長挨拶とか卒業式の送辞はかなりセネカに影響受けていた気がします。 当時セネカ読んでないんですがね。 この本はちょっと時間の浪費をしているなと感じるたびに読むと胸が痛くなる本なのでおすすめです。

最後に2chで有名な詠み人知らずの名言を

十年後にはきっと、せめて十年でいいからもどってやり直したいと思っているのだろう。

今やり直せよ。未来を。十年後か、二十年後か、五十年後からもどってきたんだよ

今。

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