本15 東アジア各国の軍事戦略と政治文化

これは本 Advent Calendar 2017 - Adventar 15日目の記事です。

著者は村井友秀氏で、戦略研究という雑誌に掲載された論文となります。

国家最大の任務は国民を守ることである。ユダヤ人がイスラエルを作ったのは、現代において国家だけが合法的に武力を持つことができるからである。 国家は他の全てのものを犠牲にしても国民を守らなければならない。

これはホンマか?って感じがしますね。平時に数百人の国民が拉致されても何もしない国が国民を守ろうとしているようには見えませんね。テロに対して厳粛に対応するアメリカの方がまだ国民の命に対して真摯的だと思います。

日本以外のあらゆる国においては国民の命に対して無限大の価値を与えている。だから日本以外のあらゆる国はどれだけコストが掛かろうとも国民の命を守ろうとする。

軍事力の行使の有無は行使者が合理的であれば、コストの多寡によって決定される。第一次世界大戦もそうだし、第二次世界大戦湾岸戦争イラク戦争もそうだった。民主主義国家同士で戦争が起きないのは構造的な問題ではなく単にコストが利益に見合わないからです。 つまり、中国の軍拡に対して、日本が軍縮もしくは、現状維持を行うならば、中国に対して軍事力を行使するよう挑発しているということです。

日本は米国との戦争後占領軍の政策により、道徳的価値観(正義、勇気、大胆さ、自己犠牲等)を失い、世界中の多くの国と道徳的価値観にズレが生じるようになった。

クウェートの感謝国リストについてはかなり議論があるようなので言及をしないようにしますね(危ないところだった)

世界は同じ地球に生きる同胞の人権を守るために1000名を超える犠牲者を出してきた。僕らが平和に暮らしている一方で1000名という犠牲を強いられた国々があることを忘れては行けないと思いますね

本14 Fluent Python

これは本 Advent Calendar 2017 - Adventar 14日目の記事です。

マルチスレッドとマルチプロセスの違いを理解していなかったのかもしれない。

デザインパターンは利用する言語によっては考え直す必要があるというのは面白かった。23種類のデザインパターンのうち動的な言語において16種類は扶養にできるか、よりシンプルにできる

本12 CIA秘録

これは本 Advent Calendar 2017 - Adventar 12日目の記事です。

CIAが自らの無能により、何人の他国民、アメリカ市民を殺してきたかを数え上げる本。

途中でCIAが自民党に資金提供をして首相にさせたという作戦が出てきましたが、就任した首相は岸信介明治維新功労者の家系でほっといても首相になったのではという印象で腑に落ちないです。

本11 大本営参謀の情報戦記

これは本 Advent Calendar 2017 - Adventar 11日目の記事です。

陸軍情報参謀であった堀栄三氏の回顧録。日米の戦略思想の差がどのような結果に繋がったのかを書き記しています。

大正10年から日本と戦争をするために準備してきた米国に対して、なんの戦略も持たない日本が勝てるわけがないという一幕が印象に残っています。 米海兵隊のエリス少佐は大正10年に西武太平洋攻略(対日戦争)の作戦構想を海兵隊司令官に提出していました。これに対して日本が対米戦の作戦を立て始めたのは9月6日に御前会議で 決定された「帝国国策遂行要領」が最初だと言われています。9月6日というのは1941年9月6日です。 米国は戦争の始まる20年前から準備を始めていたにもかかわらず、日本はわずか3ヶ月前に対米戦の準備をはじめたというのはよくそんな状況で戦争が出来たなという気持ちでいっぱい。

また、米軍は昭和21年4月『日本陸海軍の情報部について」という調査書を米政府に提出していおり、そのなかで日本の敗因として5項目、挙げています。

  • 国力判断の誤り
  • 制空権の喪失
  • 組織の不統一
  • 作戦第一、情報軽視
  • 精神主義の誇張

現代の日本人、70年の時を経て何も学んでいない。僕はちゃんと歴史に学べるように努力します。

本10 石油で読み解く「完敗の太平洋戦争」

これは本 Advent Calendar 2017 - Adventar 10日目の記事です。

日本は44年以降、油槽船が枯渇して石油の輸送ができなくなった。一方ドイツ軍は42年だけであったが英米の製造トン数以上の商戦を沈没させた。ドイツは大戦を通して1,100隻を超えるUボートを建造し、通商破壊に当たらせた。一方日本は大戦中に建造した160隻の潜水艦を戦艦と空母と戦わせた。

連合軍の商船を大戦期間を通してドイツは2200万トン、日本は50万トン喪失させた。対して米軍は日本の商船を860万トン喪失させた。

真珠湾攻撃で太平洋艦隊の活動を1年以上止まらせることのできる石油タンクと海軍工廠を見逃した。帰り道にも米艦隊の給油基地であったミッドウェー島の攻撃を行わなかった。

こんなの勝てる戦争も負けるに決まってるじゃん

本9 教養としての世界史の読み方

これは本 Advent Calendar 2017 - Adventar 9日目の記事です。

今まで世界史を勉強したことがなくマクニールの世界史がピンと来ないなと思っていたこの頃。世界史の入門書として読むことにしました。

この本では時系列順に出来事を語るのではなく、次の7つの視点から世界史を語っていきます。

  1. 文明が大河の畔から発祥した理由。なぜ世界最古の土器が出土した日本では文明が発祥しなかったのか
  2. 歴史の経験は全てローマに詰まっていると言われるローマとの比較で見えてくる世界
  3. 世界史の同時代性。唯一神、貨幣、アルファベットは同時代に生まれた
  4. 民族の移動。民族間の関係を決定づけたのは何か
  5. 宗教が西洋史を左右する
  6. 日本に共和政は早すぎた
  7. すべての歴史は「現代史」である

最近、私が疑問に感じていた「ここ数年の世界情勢、なんか第二次世界大戦前夜ぽいな」という印象に対し、グローバル化の後にはナショナリズムの台頭がやってくるというのはなるほどなと思いました。4,5世紀のゲルマン民族の大移動、第二次世界大戦、そして現代と、ローマで起きたことがその後2度も起きていると。